自分の1,138夜のOuraデータを分析して、中途覚醒が多い日の傾向を調べた

生活・健康

夜中に何度も目が覚める日があります。

寝つき自体は悪くないのに、途中で一度起きると、その後は細かく目が覚める。何が原因なのか気になって、就寝時刻や心拍数などを見ていたこともありました。

ただ、数日分のデータを眺めているだけでは、「昨日は少し寝るのが遅かったからかな」「今日は心拍数が高かったからかな」と、いくらでも理由をつけられます。

そこで今回は、これまでOura Ringで蓄積してきた睡眠データをまとめて分析しました。

元のCSVには1,481夜分の睡眠データがありましたが、Ouraでは2023年5月30日から新しい睡眠ステージ判定アルゴリズムが順次導入されています。実際、自分のデータでも2023年前後に覚醒時間の水準が大きく変わっていました。

そのため、古いデータと新しいデータを単純につなげず、今回の中心的な分析には2023年7月1日以降の1,138夜を使いました。

先に結果を書くと、自分のデータでは、中途覚醒に近い覚醒時間は冬と土日に長くなる傾向があり、HRVが低い夜にも長くなる傾向がありました。

一方で、以前は気にしていた就寝時刻の数十分の違いや安静時心拍数(RHR)だけでは、夜ごとの違いをうまく説明できませんでした。

ただし、これは1人の観察データです。

「冬だから起きる」「休日だから起きる」と原因まで分かったわけではありません。

Oura約3年分・1,138夜で「中途覚醒が多い日」を調べる

今回、一番困ったのが「中途覚醒」をどう数字にするかでした。

OuraのCSVには「Awake Time(覚醒時間)」があります。

ただし、Ouraの覚醒時間には、眠りにつく前に起きていた時間や、睡眠中の短い覚醒なども含まれます。

そこで今回は、

覚醒時間 − 入眠潜時

を計算し、「入眠後の覚醒に近い指標」として使いました。

以降は読みやすさのため「覚醒相当時間」と呼びます。

厳密な睡眠検査で測定する中途覚醒時間そのものではありません。

Ouraは動き、心拍、体表温などから睡眠を推定しているため、実際には起きていたのに睡眠と判定されたり、その逆が起こる可能性もあります。

全期間をそのまま比較しなかった理由

手元には2022年7月から2026年9月まで、1,481夜分の睡眠データがあります。

しかし、これを全部同じ条件として比較するのは避けました。

Ouraは2023年5月30日から新しい睡眠ステージ判定アルゴリズムを順次展開しています。

自分のデータでも、この時期の前後で覚醒時間が大きく変わっていました。

もちろん、「データ上の変化がすべてアルゴリズム変更のせい」とまでは確認できません。

ただ、測定条件が変わった可能性のある期間をまたいで数値を直接比較するより、ある程度条件がそろった後の期間を見る方が安全です。

そのため、今回の中心分析は2023年7月1日〜2026年9月20日の1,138夜に絞りました。

活動量は今回も今後も主要な評価対象から外す

なお、今回は活動量を分析対象から外しました。

自分はゲームをする時間が長く、左手でキーボードを頻繁に操作します。ゲーム中もOura Ringを着けているため、こうした手の動きが歩数や活動として誤認されることがあります。また、対戦中は運動をしていなくても心拍数が上がります。

さらに、平日昼間は主にApple Watch、休日はOura Ringを長時間装着しているため、曜日によって測定機器や装着条件も異なります。

そのため、ウェアラブルに記録された歩数や活動量を、そのまま実際の身体活動量として比較するのは難しいと判断しました。

今後も、ゲーム操作や装着条件の影響を十分に切り分けられない限り、活動量は中途覚醒の原因候補を評価する主要指標には使わない方針です。

中途覚醒に近い覚醒時間は、冬と土日に長くなっていた

1,138夜を曜日や季節で分けてみると、かなり分かりやすい差がありました。

冬季は覚醒相当時間が長かった

11〜2月の覚醒相当時間は、平均で約70分でした。

それ以外の月では約56分です。

さらに季節差を分かりやすくするため、比較的暖かい6〜10月と比べると、

  • 6〜10月:約54分
  • 11〜2月:約70分

で、冬側が約16分長い結果になりました。

睡眠効率も、

  • 6〜10月:約85.2%
  • 11〜2月:約82.2%

と同じ方向に動いています。

「冬にたまたま数回悪い夜があった」というだけでもなさそうでした。

2024年、2025年でも冬側の覚醒相当時間が長くなっています。2026年も同じ方向でしたが、2026年は年末までのデータがまだないため、年間比較としては未完成です。

さらに、曜日、時間経過、就寝時刻、HRV、安静時心拍数、体表温の基準からのずれ、呼吸数などを同時に考慮した分析でも、冬季には覚醒相当時間が約9分長い関連が残りました。

つまり、自分のデータでは季節差は比較的はっきりしています。

ただし、「冬そのものが中途覚醒を起こした」という意味ではありません。

冬になると、室温、湿度、寝具、日照、生活リズムなども同時に変わります。

今回のOuraデータだけでは、そのどれが関係しているのかまでは切り分けられません。

土日の夜も覚醒相当時間が長かった

曜日でも差がありました。

今回、記録日の曜日が土曜または日曜だった夜をまとめると、

  • 月〜金:約56.6分
  • 土日:約70.8分

で、土日の方が約14分長い結果でした。

睡眠効率も、

  • 月〜金:約85.2%
  • 土日:約80.6%

と下がっています。

さらに、覚醒相当時間が長かった上位20%の夜が占める割合を見ると、

  • 月〜金:約13.7%
  • 土日:約35.6%

でした。

曜日差は2023年から2026年まで、各年とも土日の方が悪い方向に出ています。

2023年は約17分、2024年も約17分、2025年は約14分、2026年は約8分の差でした。

このため、自分の中では「週末に睡眠が崩れやすい」という傾向はかなり再現性があります。

一方で、理由はまだ分かりません。

土日は仕事がなく、生活の仕方が平日とは変わります。また、週末には飲酒することもあります。

仕事の有無による身体活動の違いも候補にはなりますが、自分の場合はゲーム中の手の動きが活動として誤認されることがあり、さらに平日昼間と休日で主に装着している機器や条件も異なります。

そのため、活動量については今回も今後も主要な評価対象にはしません。

現時点では、

飲酒などの週末習慣が影響しているのか、仕事がないことや生活リズムの違いが影響しているのか、それとも複数の要因が重なっているのか

までは判断できません。

就寝時刻やRHRだけでは、夜ごとの差をうまく説明できなかった

今回面白かったのは、「悪そうに見える数字」が必ずしも長期データでは強い説明にならなかったことです。

就寝時刻との関連はかなり弱かった

以前は、

「今日は少し寝るのが遅かったから中途覚醒したのでは?」

と考えることがありました。

しかし1,138夜まとめて見ると、就寝時刻と覚醒相当時間の関係はかなり弱いものでした。

覚醒相当時間が少なかった下位20%の夜と、多かった上位20%の夜を比べても、平均就寝時刻はどちらも21時30分前後で、ほとんど変わりません。

他の項目を同時に考慮した分析でも、就寝時刻と覚醒相当時間の明確な関連は確認できませんでした。

これは、

「何時に寝ても同じ」という意味ではありません。

自分の就寝時刻はもともと一定の範囲に集中しています。

今回のデータから言えるのは、自分が普段寝ている時間帯の中で数十分前後したことだけでは、中途覚醒の多い夜をうまく説明できなかったというところまでです。

RHRは単純比較では差があったが、調整すると弱くなった

安静時心拍数(RHR)も、最初はかなり関係がありそうに見えました。

覚醒相当時間が少なかった下位20%では、平均RHRが約54.9 bpm。

多かった上位20%では約56.5 bpmでした。

単純に比べれば、睡眠が荒れた夜ほどRHRが少し高くなっています。

ところが、季節、曜日、就寝時刻、HRVなどを一緒に考慮すると、RHR単独の関連はかなり弱くなりました。

そのため、

「RHRが高かったから中途覚醒した」

と考えるより、

「睡眠が悪い日に、RHRも一緒に悪い方向へ動いていた」

可能性も考えた方がよさそうです。

HRVとの関連は残った

HRVはRHRとは少し違いました。

覚醒相当時間が少なかった下位20%の夜では、平均HRVが約45.8ms。

多かった上位20%では約40.5msでした。

さらに複数の項目を同時に考慮した分析でも、HRVが高い夜ほど覚醒相当時間が短い関連が残りました。

今回のデータでは、HRVが約6〜7ms高いことと、覚醒相当時間が約6分短いことが対応する程度の関係でした。

ただし、ここも因果関係ではありません。

HRVを意図的に上げれば中途覚醒が6分減る、という意味ではありません。

睡眠とHRVの両方に影響する別の体調変化があり、その結果として一緒に動いている可能性もあります。

ただし、冬や土日が「原因」とはまだ言えない

ここまで見ると、

「冬と週末が原因だった」

と結論づけたくなります。

しかし今回分かったのは、あくまでその条件で覚醒相当時間が長かったことです。

原因を考えるには、Ouraだけでは足りないデータがあります。

冬の差には寝室環境や寝具が関係している可能性がある

自分の場合、冬は布団を重ねてかなり暖かくして寝ています。

逆に夏はエアコンを使います。

そのため最近気になっているのが、

「冬は寒いから睡眠が悪い」のではなく、寝具の中が暑すぎるのではないか

という可能性です。

今回のデータでは冬に悪化していることまでは分かりました。

しかしOuraの「Temperature Deviation」は、自分の基準から見た夜間の体表温変化であって、寝室の温度そのものではありません。

室温、湿度、布団内部の環境は記録していません。

したがって現時点では、

「冬に悪化している」

という観察結果と、

「布団が暑いのではないか」

という仮説を分けて考える必要があります。

土日の差には飲酒や生活リズムなどが混ざっている可能性がある

土日の差も同じです。

自分は週末に酒を飲むことがあります。

また、土日は仕事がないため、平日とは生活リズムや過ごし方も変わります。

問題は、過去の飲酒日を4年分正確には記録していないことです。

活動量についても、自分の場合はゲーム操作による誤認や装着条件の違いがあるため、原因候補を評価する指標には使いません。

つまり今回確認できたのは、

土日に睡眠が悪化しやすかった

ところまでです。

飲酒なのか、仕事の有無なのか、生活リズムなのか、それとも複数の要因なのかは、まだ分けられません。

1,138夜を分析して分かったのは、原因より「次に測るべきもの」だった

今回、1,138夜もあれば中途覚醒の原因までかなり絞れるのではないかと思っていました。

実際には、少し違いました。

長期データから、

  • 冬に悪化する
  • 土日に悪化する
  • HRVが低い夜に悪化しやすい
  • 就寝時刻の数十分の差は説明力が弱い
  • RHR単独の説明力も弱い

というパターンまでは見えました。

しかし、その一段先にある「なぜ?」には、今のデータだけでは届きませんでした。

逆に言えば、次に何を記録すればいいのかはかなり明確になりました。

冬季差を調べるなら、寝室の温度と湿度を自動記録する。

さらに寝具を減らす期間と元に戻す期間を作れば、「冬」という大きなくくりより一歩踏み込めます。

週末差なら、飲酒した日を記録する。

活動量については、ゲーム操作や装着条件の影響をきれいに切り分ける方法がない限り、今後も主要な評価対象にはしません。

そうすれば将来的に、

「酒を飲んでいない土日でも悪いのか」

「室温や湿度が変わった夜にどう動くのか」

「寝具を変えると覚醒相当時間も変わるのか」

と、今より具体的な問いに変えられます。

数日分の睡眠データを見て原因を想像するより、長期間記録した上で、見つかったパターンから次に測るものを決める方が、自分には合っていそうです。

今回のデータから言えること、言えないこと

自分の1,138夜のOuraデータでは、中途覚醒に近い覚醒相当時間は冬と土日に長く、HRVが低い夜にも長くなる傾向がありました。

一方、就寝時刻の数十分の違いやRHRだけでは、夜ごとの違いをうまく説明できませんでした。

今回かなりはっきりしたのは、

  • 季節によって差がある
  • 曜日によって差がある
  • HRVとも関連がある

というところです。

まだ分からないのは、

  • 冬に悪化する原因
  • 土日に悪化する原因
  • HRVとの関係が原因なのか結果なのか
  • 室温、湿度、寝具の影響
  • 飲酒の影響
  • 仕事の有無や生活リズムの影響

です。

活動量については、自分のウェアラブルの使い方ではゲーム操作や装着条件の影響を十分に分けられないため、評価対象から外します。

また、これはあくまで自分1人の長期データです。

同じ傾向が他の人にもそのまま当てはまるとは限りません。

それでも今回の分析で、少なくとも自分については「寝る時間を数十分変えれば解決する」という単純な話ではなさそうだと分かりました。

そして、次に調べたいものも見えてきました。

冬の寝室環境と、土日の飲酒や生活リズム。

ここを実際に測って、今回見つかった季節差・曜日差の中身をもう少し切り分けてみようと思います。

参考資料

  • Oura, Inside the Ring: Developing Oura’s Latest Sleep Staging Algorithm, 2023年5月30日。新しい睡眠ステージ判定アルゴリズムの導入についてのOura公式資料。
  • Oura Member Care, 睡眠段階。Ouraにおける覚醒時間や睡眠段階についての公式説明。
  • Oura Member Care, 就寝時刻および起床時刻の編集。Ouraによる睡眠時間・入眠時刻などの推定についての公式説明。
  • 分析データ:Oura Ringからエクスポートした2022年7月〜2026年9月の個人データ。睡眠記録1,481夜のうち、中心分析には2023年7月1日以降の1,138夜を使用。

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